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2017年9月2日土曜日

力道山による相模湖のサーキット (神奈川県)

"相模湖畔に"力道山の夢"
50万坪の総合観光センター リキ観光開発
まず大ゴルフ場(来月竣工) レジャー施設を集大成
 プロ・レスラーの力道山(百田光浩氏)は「リキ観光開発株式会社」(代表取締役・百田 光浩)をこのほど設立、神奈川県津久井郡相模町「間(あい)の山」南側一帯約百六十五万五千平方㍍(五十万坪)の土地にスポーツ・ランドを建設することになった。現在の計画はゴルフ場、自動車レース場、ボーリング場、スケート場、水泳プール、射撃場、洋弓場のスポーツ施設とモーテルをつくり、完成のあかつきには観光遊覧地とするもの。
 同地帯は東に津久井湖から高尾山、西は相模湖を一望に見渡せる丘陵地帯で、四十一年には目下進行中の東京都心からの弾丸道路が完成する予定で、完成すれば都心から約三十分で到着できる。
 第一期工事はチャンピオン・コースのゴルフ場の建設で、既に相模町の公私有地の買収を完了し、測量を終わって「レイクサイド・カントリー・クラブ」と命名、七月から本格的工事に着工、明年十月に開場する予定。
 公費は約十五億円。設計は井上誠一氏(関東地方の一流コースの霞ヶ関、龍ケ崎、川崎国際、旧軽井沢、武藤、那須、日光、大洗、大利根、鷹之台、湘南、戸塚、読売などの設計者で、ゴルフ場設計の第一人者)で、ゴルフ場の完成後、他の施設に着工する。
力道山の話
 スポーツに育ち、スポーツに一生を捧げる私の蘇生の念願は、広く人々に楽しんでもらう施設をつくることだ。すでに都内にはリキ・スポーツ・パレスをこしらえたが、こんど相模湖畔の広大な土地に総合レクリエーション・センターを建設する計画を立てた。最初にゴルフ場をこしらえるが、どこのコースにも負けない"日本一"のものをこしらえたい。そして安い費用で多くの人々に楽しんでもらうのだ。私は自分がゴルフ好きだし、世界の有名なゴルフ場を自分の目で見、プレーしてきた。だからゴルファーの立ち場から理想的なものをつくりたい。計画は順調に進んでいるので、予定通りオープン出来るだろう。"
(日刊スポーツ 1963/6/7)

力道山はプロレスリングでの膨大な収入を元に起業。
60年代初めには東京都内で不動産やレジャー施設、常設プロレスリング会場などの経営をしていた。
その延長から計画されたのが、相模湖畔の総合レクリエーション・センター。
先行したゴルフ場建設の後に計画の一環として、サーキット建設が予定されていた。
どの施設も巨額の投資を投じて作られた当時では豪華なもので、このゴルフ場の計画やサーキット場、その他レクリエーションセンター全体の計画を見ても莫大な物となっている。

"またプロレス力道山も相模湖近辺に世界一の自動車レース場を作る原案を持っている。"
(日刊スポーツ 1963/6/12)

力道山は様々な趣味の中に自動車もあり、当時最先端の四輪・二輪を所有していたという。
メルセデス・ベンツ300SLを所有していたというのも有名な話。
そういう事から自動車に関しての造詣は深そうだ。

しかし、同年12月に力道山が刺殺されるという事件が起き、ゴルフ場の建設は中止された。
なお、ゴルフ場「レイクサイド・カントリー・クラブ」に関しては一部着工していたようである。
後に跡地は売却され、1972年にはさがみ湖ピクニックランド(現さがみ湖リゾート プレジャーフォレスト)という遊園地となった。

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